退去立会い代行・原状回復Navi

本ページはプロモーションを含みます

トップコラム › 家賃保証会社と原状回復費用の関係|保証範囲と請求の流れを解説

家賃保証会社と原状回復費用の関係|保証範囲と請求の流れを解説

家賃保証会社と原状回復費用の関係|保証範囲と請求の流れを解説

2026年9月5日

コラム投稿元 退去立会い代行・原状回復Navi運営チーム

はじめに

入居者が滞納したまま退去したり、原状回復費用を支払わずに連絡が取れなくなったりするケースは、賃貸経営における大きなリスクです。こうした場面で頼りになるのが家賃保証会社ですが、「原状回復費用まで保証してくれるのか」「どの範囲まで請求できるのか」を正しく理解していないと、いざというときに回収できず損失を抱えてしまうことがあります。

この記事では、保証会社と原状回復費用の関係を軸に、保証範囲の確認ポイント、請求の流れ、契約時にチェックすべき項目を、大家(オーナー)・管理会社の実務目線で整理します。読み終えるころには、自社の保証委託契約の内容を見直すべきポイントがはっきりするはずです。

家賃保証会社とは何を保証する会社か

家賃保証会社は、入居者(借主)が家賃を滞納した場合などに、大家に対して立替払い(代位弁済)を行い、その後に入居者へ求償する仕組みを提供する会社です。連帯保証人の代わりとして利用されることが増え、現在では多くの賃貸契約で加入が条件になっています。

保証会社が保証する対象は契約プランによって異なりますが、一般的には次のようなものが含まれます。

  • 滞納家賃・共益費
  • 更新料や更新事務手数料(プランによる)
  • 早期解約違約金(プランによる)
  • 原状回復費用(保証対象に含まれる場合と含まれない場合がある)
  • 訴訟費用や明渡し関連費用(プランによる)

ここで重要なのは、原状回復費用が「必ず保証される」わけではないという点です。保証範囲はプランや保証会社ごとに大きく異なるため、契約内容の確認が欠かせません。

原状回復費用は保証対象になるのか

保証対象になるケース・ならないケース

原状回復費用が保証対象に含まれるかどうかは、保証委託契約の「保証範囲」に明記されています。一般的には、以下のような整理になることが多いとされています。

費用項目 保証対象になりやすいか
滞納家賃 なりやすい(基本的な保証対象)
借主負担分の原状回復費用 プランにより異なる
通常損耗・経年劣化分(貸主負担) 対象外が原則
ハウスクリーニング特約分 プランにより異なる
残置物撤去費用 プランにより異なる

ポイントは、**保証されるのはあくまで「借主が負担すべき費用」**であるという点です。通常損耗や経年劣化にあたる部分は本来貸主(大家)が負担すべきものとされており、これらは保証会社の対象外となるのが一般的です。

借主負担と貸主負担の境界については、原状回復費用の負担区分|貸主負担と借主負担の境界線で詳しく解説していますので、あわせて確認しておくと請求の可否を判断しやすくなります。

保証限度額(上限)に注意

原状回復費用が保証対象であっても、多くのプランには保証限度額が設定されています。たとえば「月額賃料の◯ヶ月分まで」「原状回復費用は◯万円まで」といった上限です。高額な原状回復工事が発生した場合、上限を超えた分は保証されず、大家が回収リスクを負うことになります。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」でも、借主に過度な負担を求めることは避けるべきとされており、そもそも借主に請求できる金額自体が限定される点も念頭に置く必要があります。

保証範囲を確認する5つのポイント

保証委託契約を結ぶ際、または既存契約を見直す際に確認すべきポイントを整理します。

1. 原状回復費用が保証対象に明記されているか

契約書や重要事項説明書の「保証範囲」欄に、原状回復費用が含まれているかを確認します。「家賃債務のみ」を保証するプランの場合、原状回復費用は対象外です。

2. 保証限度額(上限額)はいくらか

原状回復費用に上限が設けられている場合、その金額を把握します。ワンルームか、ファミリータイプかによって想定される工事費は変わるため、物件の間取りに見合った上限かどうかを検討します。原状回復工事の費用感は原状回復工事の費用相場|間取り別・工事項目別の目安を参考にすると比較しやすくなります。

3. ハウスクリーニング費用・残置物処理は含まれるか

クリーニング特約分や残置物撤去費用が保証対象かも確認します。これらが対象外だと、退去後に別途負担が発生する可能性があります。

4. 請求に必要な書類・期限

保証会社に費用を請求(求償の申請)する際、見積書・請求書・写真・退去立会い記録などの提出が求められるのが一般的です。提出期限が設けられていることも多く、期限を過ぎると保証を受けられないおそれがあります。

5. 免責事項・保証されないケース

故意・過失の立証が不十分な場合、書類不備がある場合、契約更新手続きの漏れがある場合などは保証対象外となることがあります。免責条項は必ず目を通しておきましょう。

原状回復費用の請求から回収までの流れ

保証会社が原状回復費用を保証している場合、実務は概ね次のような流れで進みます。

  1. 退去立会い・現況確認:入居者立会いのもとで室内の状態を確認し、写真や記録を残します。トラブル防止のため、入居時の記録との比較が有効です。
  2. 見積書の作成:原状回復工事・クリーニングの見積を取り、借主負担分と貸主負担分を明確に区分します。
  3. 入居者への請求(精算):敷金がある場合は敷金から精算し、不足分を請求します。
  4. 入居者が支払わない場合、保証会社へ求償申請:所定の書類を揃えて保証会社に立替を申請します。
  5. 保証会社による立替払い(代位弁済):保証範囲・限度額の範囲内で保証会社が大家へ支払います。
  6. 保証会社から入居者への求償:立て替えた金額を保証会社が入居者に請求します。

この流れをスムーズに進めるうえで最も大切なのが、②の借主負担分を適切に区分した見積書と請求書の作成です。区分が曖昧だと保証会社の査定で減額されたり、入居者との争いに発展したりします。正しい請求手順については原状回復費用を入居者に請求する正しい手順と見積書の作り方で具体的に解説しています。

トラブルを防ぐための実務ポイント

入居時の記録を残しておく

原状回復の負担区分を巡る争いの多くは、「入居前からあった傷か、入居後についた傷か」が不明確なことに起因します。入居時に写真で状態を記録しておけば、退去時の請求根拠が明確になり、保証会社への求償もスムーズです。

敷金との関係を整理する

敷金がある物件では、まず敷金から精算し、不足分を保証対象とするのが一般的な流れです。敷金精算のルールについては敷金返還のルールと精算の流れで整理しています。近年増えている敷金なし物件では、原状回復費用を丸ごと請求・保証に頼る形になるため、保証範囲の確認がいっそう重要になります。

保証があっても「請求できる範囲」は変わらない

注意したいのは、保証会社が保証してくれるとしても、そもそも入居者に請求できる金額の範囲が広がるわけではないという点です。通常損耗・経年劣化分を借主に負担させることは原則できず、無理な請求は特約が無効と判断されるリスクもあります。保証はあくまで「正当に請求できる借主負担分の回収を確実にする仕組み」と理解しておきましょう。

業者選び・体制づくりも回収力を左右する

原状回復費用を確実に回収するには、退去立会いから見積作成、請求・保証申請までを一貫して滞りなく進められる体制が欠かせません。自主管理の大家であれば立会いや書類作成の負担が大きく、専門業者への委託を検討する価値があります。退去立会い代行や原状回復工事の依頼先を比較検討したい場合は、退去立会い代行・原状回復・クリーニング会社の比較サイトを活用すると、自社の物件やエリアに合った業者を探しやすくなります。

まとめ

家賃保証会社と原状回復費用の関係について、要点を整理します。

  • 保証会社が原状回復費用を保証するかはプランにより異なり、必ず対象になるわけではない
  • 保証されるのは借主負担分のみで、通常損耗・経年劣化分は対象外が原則
  • **保証限度額(上限)**が設定されていることが多く、超過分は回収リスクが残る
  • 請求には見積書・写真・立会い記録などが必要で、提出期限や免責条項の確認が重要
  • 入居時の記録と、借主負担分を適切に区分した見積書・請求書が回収成功のカギ

保証会社に加入していても、保証範囲を正しく把握し、請求の根拠を整えておかなければ、期待した回収ができないことがあります。まずは自社の保証委託契約の「保証範囲」と「限度額」を確認し、退去対応の体制を見直すことから始めてみてください。

お住まいのエリアで退去立会い代行会社を探す